花屋にいたころ
枕花を注文されることが、たまにあった
自宅に枕花を持って会いに行かれるのは
親しい方なんだろうな・・と思っていた
青いデルフィニウムや真っ白のリシアンサスをオアシスに挿しながら
自分で持って行くのが初めてだということに気付いた
できることなら
元気が出るような
お見舞いのお花を届けたかったけど
叶わなかった
みんなに会うとくじけるから
頑張って頑張って頑張って治療してたそうだ
それは、殺して欲しいほど苦しかったそうで
ご家族も相当辛かっただろう
しゅうちゃん
会いたかったよ
お花持ってきたし目開けてや
枕元には、私たちが折った千羽鶴
とても安らかな顔
今にも目を開けそうなんに・・
最後のメールは
「あとを頼むな」
だっただろうか
しゅうちゃん 私には、そんな力ないよ
いつもケンカばっかりやったけど
私を必要としてくれる貴重な人やったんやなぁ
なんであんなに熱くなることがあったんやろうね
ガチで言い合う私たちの姿は
みんなドン引きやったと思うわ
今からりょうちゃんとサシで飲むし!
って言った時
冗談じゃないわ!って逃げたけど
今思えば
お説教を聞いてあげればよかったなぁ
聞くだけじゃなく、間違いなくケンカになってたやろうけど・・
私がどん底に落ち込んでいる時
しゅうちゃんが気にかけて電話をくれたけど
今出たら泣くわ と思って
電話に出なかった
こんなことになるなら
電話に出て、わんわん泣いても良かったなぁ
私が作った桜あんぱん
美味しかったぞ また頼む
って言ってたねぇ
作れる日がくるかな・・・
しゅうちゃんのお骨は大きかった
あの場に来れなかった人の分まで私が引き受けるんや
と自分に言い聞かせていた
しゅうちゃん この12年
楽しいこといっぱいあったね
お茶会の準備も打ち上げも
あの頃のゆかいな仲間たち
いっつも一緒やったよねぇ
もう一回 鮎食べに行きたかったね
3年前、しゅうちゃんが私を強引に役員にしなければ
産後の幽霊会員のまま青年部の行事に復帰することもなく
お茶もやめていたかもなぁ・・
でも、見渡せば
悲しいくらい大人になっていて
私のことを怒ってくれるのは
しゅちゃん以外に誰がおるんやろう?
今からどうやって歩いて行けばいいんやろう
教えてや しゅうちゃん